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折り菜のパンコット [イタリア料理]

Ciao !!
Come va ?

今回は、ここ飛騨地域の伝統野菜
〝折り菜〟 を使った簡単な一皿を紹介したいと思います。

orina_1.jpeg


〝折り菜〟とは、もとは平安時代に菜種油を採るために栽培されていたアブラナ。

春先にトウ立ちしてきた芯を手で折って摘みとるところから〝折り菜〟
と言われるようですが、その花の姿から「菜花」や「花菜」とよばれていました。
その土地の風土にあわせて姿かたちが変わり、その菜花の「トウ」が立ちやすく、
美味しいのが「とう菜」「かき菜」「摘み菜」「ナバナ」「折菜」
という名前で呼ばれているようです。

雪深い飛騨地域では、昔は冬場に青い野菜を入手することが出来ず、
春一番に収穫出来る〝折り菜〟を心待ちにしていたそうです。
時代は変わっても、ここ飛騨では今も春一番の青菜として、
〝お浸し〟や〝浅漬〟〝煮浸し〟などへ姿を変えて、春の食卓を賑わせています。

収穫時期は蕗の薹が芽を出し始めた後位から5月の初め位まで続きますが、
さすがに5月を過ぎると茎が固くなってきます。
今回は硬い茎を外して、柔らかい葉の部分だけを摘んで使い、
南イタリアのプーリア州でよく作られている、固くなったパンをおいしく食べるための料理

“ Pancotto” にアレンジしてみたいと思います。

現在は、イタリアでも手を加え、
洗練されたレシピが数多く見られるようになっていますが、
今回は、ごくごくシンプルなレシピを紹介したいと思います。

aglio,olio_1.jpeg

スライスしたニンニクとオリーブオイルを常温のフライパンに入れ、
中火にかけていきます。


フライパンの中からニンニクの香りが漂い始め、オイルに香りが移りニンニクがほのかに色づき始めたら、指先で軽く潰した赤唐辛子を加え、次は辛味をオイルへと移していきます。



同時進行でお湯を沸かして塩湯を作り、葉の柔らかい部分だけを摘んだ〝折り菜〟をさっと茹で上げ、すぐに冷水に取り、あら熱を取ってから水気をよく切ってざく切りにします。

saltare di orina_1.jpeg

オイルのフライパンに
ざく切りにした 〝折り菜〟を加え、
強火にし、塩をふってソテーします。

オイルが全体にからまり、
余分な水気が飛んだところで野菜のブロードをひたひたに加え、〝折り菜〟が柔らかくなるまで中火で煮込みます。

abbrustorire di pane.jpeg



〝折り菜〟を煮込んでいる間に、
固くなったパンをグリルパンで焼いて行きます。
焼き上がったパンの表面に生のニンニクを擦りつけ、にんにくの香りづけをしたパンを、一口大にカットします。

(今回は、少し野趣溢れる感じに仕上げるために、パンをグリルパンで焼いて、ニンニクの香りをつけています。)

pancotto con orina_1.jpeg


〝折り菜〟が柔らかくなり、まだ水分がたっぷりと残っているフライパンへカットしたパンを加え、塩で味を調整し、煮汁をパンに吸わせ軽く煮込みながら全体をよく混ぜあわせます。








予め温めて置いたお皿に盛りつけ、上からプーリア産のE.Vオリーブオイルを回しかけ、
お好みでペコリーノチーズをふりかければ完成です。

Pronto!!

pancotto con orina_1.jpeg
pancotto con orina_2.jpeg

※ 今回の写真のお皿には、味のアクセントとして生ハムの小角切りを添えてあります。



〝折り菜〟を煮ていく際に、小角切りにしたジャガイモを加えても美味しいし、
柔らかく煮た〝折り菜〟をミキサーにかけてピューレ状へと加工して、トーストした小角切りのパンとペコリーノチーズを添えても、少し洗練された一皿に仕上がります。

お好みでチャレンジして下さい。

では、また、次回をお楽しみに!!

Ciao!!









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