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新ヨモギの焼きリゾット 炙ったエゴマとパルミジャーノ はちみつのペースト風味 [イタリア料理]

Buongiorno!!
Come sta?

前回に続いて今回も、
ここ飛騨地方の郷土料理の中から「五平餅」をピックアップし、
それをモチーフに作りあげた一皿をご紹介しようと思います。

「五平餅」は、中部地方南部の山間部に広域で伝わる郷土料理。
炊いた粳米を潰して平たい竹串に扁平な楕円形に練り付け、
型くずれしないよう素焼きした後、
醤油や味噌などの調味料に、ごま、くるみ、エゴマなど油脂を含む食材と、
砂糖や味醂を合わせて作る甘めのタレを塗って香ばしく焼き上げたものです。

地域によって様々なバリエーションがあるようですが、
ここ飛騨地方ではエゴマ(飛騨ではあぶらえと呼ばれています)をベースに、
醤油と砂糖で仕上げるのが特徴であり伝統的です。

_MG_1198 (1).jpeg
一般的な胡麻は、
ゴマ科ゴマ属の一年草ですが、
エゴマはシソ科の一年草で、
シソ(青紫蘇)の変種だそうです。
エゴマと呼ばれるだけあって、
確かにゴマに似た香ばしい香りがするのですが、
食べ比べてみると、あきらかに香りも味も違う、
エゴマ特有の香ばしい香りは、
一度食べると癖になる食材だと感じます。




エゴマは五平餅に限らず様々な形で、飛騨地域の伝統料理に用いられてきましたが、
現在は手間がかかるためか、料亭の他、ごく限られたイベント事以外には、
この五平餅でしかお目にかかることが出来なくなってとても残念です。




〝Risotto salto all’assenzio selvatico giapponese,
con pesto degli sesamo d’Ezio e parmigiano reggiano, miele d’acacia. 〟
『新ヨモギの焼きリゾット、炙ったエゴマとパルミジャーノ、はちみつのペースト風味 』

f94e-ab06-cc5f-e7c2.jpeg



新物のヨモギの葉の
柔らかい部分だけを摘み取り、
塩湯で茹でて冷水に取り、
水気をしっかり切って細かく刻みます。







片手鍋を用意し、オリーブオイル、バター、エシャロットのみじん切り、
そこへ細かく刻んだヨモギの葉の半量、米、少量の白ワイン、
野菜のブロードを加え、リゾットを作っていきます。

米がアルデンテに仕上がる2分ほど手前で、残り半分のヨモギの葉を加え、
最後にパルミジャーノチーズと少量のバター、E.Vオリーブオイルを加え、
マンテカートしてリゾットを仕上げます。

バターを塗った型にリゾットを詰め、形を整えて型から外し、
フライパンで焼いて表面を香ばしく焼き上げます。

焼き上がったリゾットの上に、細かく摺ったエゴマと、
同様に細かく摩り下ろしたパルミジャーノチーズ、少量の醤油、アカシアの蜂蜜、塩、
リグーリア産のE.Vオリーブオイルで作ったペーストを、
野菜のブロードで濃度を調整して塗り、サラマンダーでこんがりと焼き上げます。

abfe-9cf9-29e8-cb54.jpeg

予め準備しておいた器に盛り付け、
アンティパスト、又は、
アペリティーボ用に一口サイズに作った物には、
口直しとしてミョウガタケを梅酢に漬け込み、
仕上げに上からトスカーナ産の
E.Vオリーブオイルを回しかけたものを添えて。



IMG_2100.jpeg

プリモピアット用に仕込んだ物には、
先ほどと同じペーストを、更に野菜のブロードで伸ばし濃度調整し、
目の細かい裏ごし器に通したエゴマのクレーマを添えます。
こちらの料理には、上から玉絞めで作ったエゴマオイルを回しかけて完成です。


では又、
次回をお楽しみに!

Ciao tutti !!








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朴葉寿司 [イタリア料理]

Ciao !!
Come sta ?

今回は、前回公言した通り〝朴葉寿司 〟 を
モチーフにした一皿を紹介したいと思います。

〝朴葉寿司 〟は、旧暦の端午の節句である6月のこの時期に、
高山市を始めとする飛騨地域、お隣の下呂市、岐阜県の東濃・中濃地方、
長野県の木曽郡や、奈良県の吉野郡などでも作られ、それぞれの地域で食べられ、
伝承されている郷土料理です。

IMG_1898.jpeg



朴の木の葉を使うことは共通しているものの、
地域によって作り方や材料は異なるよう。

IMG_1901.jpeg













ここ飛騨地域で 〝朴葉寿司 〟 に一般的に用いられる食材(具材)は、
塩マス・茗荷竹・山椒の葉・山菜などで、それぞれに下処理・下拵えした物を、
炊きたての御飯に合わせ酢と一緒に混ぜ合わせ、まだ熱い状態のまま、
朴の葉の上に載せて包み込み、軽く重しをして余熱で蒸らしながら朴の葉の香りを、
寿司に移して行くと言うのが最もポピュラーな作り方のようです。


しかし、今回モチーフにしたのは、
我が家にとっては、実の祖母と変わらぬ存在であった、
お寿司屋のおばあちゃんから教わり、今ではすっかり我が家の〝朴葉寿司 〟となった、
寿司酢を使わず、塩味で炊きあげたご飯の上に、小口切りにしたミョウガタケと、
スライスした塩マス、山椒の葉を載せ、朴の葉で包んだものを、
余熱で中までしっかりと蒸らした 〝朴葉寿司 〟


朴の葉の香りがしっかりとご飯や具材に移り、
得も言われぬ香りでありながら、味わいはとても優しい、
そんな “ 朴葉寿司 “ をモチーフにしイタリアンにアレンジしてみました。

 

 ” 朴葉寿司 (Houba-sushi) “

houbasushi_1.jpeg


・ミョウガタケの先の緑の部分と米を野菜のブロードで煮て行き、
お米がアルデンテの少し手前で、細かく刻んだミョウガタケと
E.Vオリーブオイル少量を加え、マンテカートし、リゾットを仕上げます。


・朴葉の上に型を使ってリゾットを盛りつけ、
歯ごたえが残るように小し大きめにカットした茗荷竹と、
その上に塩と少量の砂糖でシンプルに一昼夜マリネにしたマスをスライスし盛りつけ、
直前に裏面に梅酢を刷毛で塗ったマスを盛りつけ、その上からもう一枚、
朴の葉をかぶせた状態にして、庫内に若干水分が残っている状態の67℃のオーブンで、
7~8分加熱し、マスに柔らかい火入れをすると同時にリゾットとマスに、
朴の葉の香りを移して行きます。


・オーブンから取り出したリゾットの上に、
予め準備しておいた茗荷竹、ラディッシュ、クレソン、実山椒、
木の芽とセージの花を盛り付け、ラディッシュの上だけにフルール・ド・セルを振り、
料理の上から全体にE.Vオリーブオイルを少量回しかけ、
あらかじめ準備しておいた器に盛りつければ完成です。

houbasushi_3.jpeg

* 今回盛りつけた器は飛騨の伝統工芸品の春慶塗の器です



また、次回も見てみて下さい!!

Ci vediamo !!
Ciao !!







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飛騨の山椒とアサリのタリオリーニ [イタリア料理]

Ciao !! Come va ?


昨日、地元の産直市場で実山椒を発見 !!
すぐに購入しました。

kinome_1.jpeg

柑橘類のような爽やかな香りと、
舌を麻痺させる独特の辛味の青い実山椒は、
個人的に好きで、好んで料理に使う、
ローカル食材の一つです。
この時期にしか出まわらないので、
毎年まとめ買いをしてパックにし、
冷凍保存しています。

mizanshiou_1.jpeg


現在は、同じ高山市になりましたが、
町の中心から車を約一時間ほど走らせると、
上宝(旧上宝村)と呼ばれる地域に、
そこでは、飛騨の伝統野菜の一つである、
「高原山椒」と呼ばれる
山椒が栽培されています。





この山椒は一般的な山椒(アサクラサンショウ・ブドウサンショウ)と比べると、
身が小ぶりで深い緑色、香りも良くて強いのが特徴。
バランスの取れた品質が高く評価されています。

(高原山椒は加工品として、実山椒、山椒粉が販売されています、是非試してみてください。)

本来なら「高原山椒」を使用してパスタを仕上げたいところですが、
収穫が7月末から8月上旬のため、今回は断念。
山椒は異なりますが、今回使用した物も寒暖差が厳しい高原地帯で栽培されているからか、
一般的に流通している山椒よりは香りも良く強く感じます。


そんな山椒を使った、
“ Tgagliolini alla chitarra alle vongole e grani di sansho con foglie di sansho. “
「飛騨の山椒とアサリのタリオリーニ」の紹介です。

Tagliolini alle vongole e sanshiou.jpeg


作り方はごく普通にアサリのパスタを作る要領と同じです。
赤唐辛子の代わりに実山椒を使い、
イタリアンパセリの代わりに木の芽を用いれば良いだけです。

いつものヴォンゴレパスタとはひと味違った、
爽やかな香りのヴォンゴレパスタを試してみてください。

Tagliolini alle vongole_2.jpeg


それでは次回は、
飛騨地方に伝わる伝統的なお寿司
「朴葉寿司」をモチーフにした一皿を紹介したいと思います。

Ciao !!
Ci vediamo prossima volta !!








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トマト ?! と バジリコ の冷たいスパゲッティーニ [イタリア料理]

Ciao !!
Come va ?

温暖化の影響でしょうか?この季節にもかかわらず、
飛騨高山でも日中に30度を超える暑い日が何日か続いています。

夏場の茹だるような暑さではないにしろ、急に暑くなると、
少しさっぱりした料理や、冷たいものが食べたくなるのが人の心境。
今回は、そんな日のアンティパストにピッタリな冷製のパスタの紹介ですが、
単なる冷製のパスタでは当たり前すぎて面白くも何ともありません。

そこに何か別の要素を組み込みたくなるのは、料理人の性でしょうか?

そこで、今回 ”トマトは赤い”ものと言う
固定観念を打ち砕く “ 驚き “ も加味させた一皿を紹介しようと思います。


“ Spaghettini freddi ai succo di pomodori trasparente e basilico. “
“ トマト ?! と バジリコ の冷たいスパゲッティーニ “


spaghettini freddi al pomodoro trasparente_2.jpeg

普通のトマトソース作りと同様に、
まずはスライスしたニンニクとE.Vオリーブオイルでガーリックオイルを作り、
ニンニクを取り省き、みじん切りした新玉ねぎを加えて軽くソテーし、
バジリコの葉を数枚加え、オイルに香りが移ったところに、
透明のトマトジュース(トマトウォーター)と塩一つまみを加え、
1/3位になるまでトマトジュースを煮詰めていきます。

shizuku_1.jpeg

トマトジュースが煮詰まり、
トマトの旨味が凝縮したところで、
インスタントゼラチンを少量加え、
よく撹拌しながら濃度を調整し、
バジリコの葉を取り省いて、
塩で味を調整してからボールに移し、
氷水に当てながら冷まして行きます。




塩を入れたお湯で、スパゲッティーニをアルデンテより1分ほど長めに茹で上げ、
よく水分を切ってトマトソースの入ったボールに加え、
よく混ぜながら素早くスパゲッティーニを冷やしていきます。


冷えた所で予め冷やして置いた皿にスパゲッティーニを盛りつけ、バジリコを飾ります。
脇に、クシ切りにして少量のE.Vオリーブオイルで和えたトマトを盛りつけ、
トマトの上にフルール・ド・セルをふり、
スライスしたペコリーノチーズを添え、
皿全体にトスカーナ産のE.Vオリーブオイルを振りかければ完成です。

Ecco !!
Pronto !!


spaghettini freddi al pomodoro trasparente_1.jpeg


また次回をお楽しみに。
Ciao!!








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折り菜のパンコット [イタリア料理]

Ciao !!
Come va ?

今回は、ここ飛騨地域の伝統野菜
〝折り菜〟 を使った簡単な一皿を紹介したいと思います。

orina_1.jpeg


〝折り菜〟とは、もとは平安時代に菜種油を採るために栽培されていたアブラナ。

春先にトウ立ちしてきた芯を手で折って摘みとるところから〝折り菜〟
と言われるようですが、その花の姿から「菜花」や「花菜」とよばれていました。
その土地の風土にあわせて姿かたちが変わり、その菜花の「トウ」が立ちやすく、
美味しいのが「とう菜」「かき菜」「摘み菜」「ナバナ」「折菜」
という名前で呼ばれているようです。

雪深い飛騨地域では、昔は冬場に青い野菜を入手することが出来ず、
春一番に収穫出来る〝折り菜〟を心待ちにしていたそうです。
時代は変わっても、ここ飛騨では今も春一番の青菜として、
〝お浸し〟や〝浅漬〟〝煮浸し〟などへ姿を変えて、春の食卓を賑わせています。

収穫時期は蕗の薹が芽を出し始めた後位から5月の初め位まで続きますが、
さすがに5月を過ぎると茎が固くなってきます。
今回は硬い茎を外して、柔らかい葉の部分だけを摘んで使い、
南イタリアのプーリア州でよく作られている、固くなったパンをおいしく食べるための料理

“ Pancotto” にアレンジしてみたいと思います。

現在は、イタリアでも手を加え、
洗練されたレシピが数多く見られるようになっていますが、
今回は、ごくごくシンプルなレシピを紹介したいと思います。

aglio,olio_1.jpeg

スライスしたニンニクとオリーブオイルを常温のフライパンに入れ、
中火にかけていきます。


フライパンの中からニンニクの香りが漂い始め、オイルに香りが移りニンニクがほのかに色づき始めたら、指先で軽く潰した赤唐辛子を加え、次は辛味をオイルへと移していきます。



同時進行でお湯を沸かして塩湯を作り、葉の柔らかい部分だけを摘んだ〝折り菜〟をさっと茹で上げ、すぐに冷水に取り、あら熱を取ってから水気をよく切ってざく切りにします。

saltare di orina_1.jpeg

オイルのフライパンに
ざく切りにした 〝折り菜〟を加え、
強火にし、塩をふってソテーします。

オイルが全体にからまり、
余分な水気が飛んだところで野菜のブロードをひたひたに加え、〝折り菜〟が柔らかくなるまで中火で煮込みます。

abbrustorire di pane.jpeg



〝折り菜〟を煮込んでいる間に、
固くなったパンをグリルパンで焼いて行きます。
焼き上がったパンの表面に生のニンニクを擦りつけ、にんにくの香りづけをしたパンを、一口大にカットします。

(今回は、少し野趣溢れる感じに仕上げるために、パンをグリルパンで焼いて、ニンニクの香りをつけています。)

pancotto con orina_1.jpeg


〝折り菜〟が柔らかくなり、まだ水分がたっぷりと残っているフライパンへカットしたパンを加え、塩で味を調整し、煮汁をパンに吸わせ軽く煮込みながら全体をよく混ぜあわせます。








予め温めて置いたお皿に盛りつけ、上からプーリア産のE.Vオリーブオイルを回しかけ、
お好みでペコリーノチーズをふりかければ完成です。

Pronto!!

pancotto con orina_1.jpeg
pancotto con orina_2.jpeg

※ 今回の写真のお皿には、味のアクセントとして生ハムの小角切りを添えてあります。



〝折り菜〟を煮ていく際に、小角切りにしたジャガイモを加えても美味しいし、
柔らかく煮た〝折り菜〟をミキサーにかけてピューレ状へと加工して、トーストした小角切りのパンとペコリーノチーズを添えても、少し洗練された一皿に仕上がります。

お好みでチャレンジして下さい。

では、また、次回をお楽しみに!!

Ciao!!









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フキノトウのスパゲッティ [イタリア料理]

Ciao !! Come sta ?

朝夕はまだ寒い日が続いているものの、日中は温かい春の日差しに包まれ、
ようやく飛騨地方も芽生えの季節を迎えようとしています。

今年は暖冬の影響もあり、
例年ならば3月の中頃が旬となる春一番の山菜 “フキノトウ” も、
早いところでは2月の初めには芽を出し始めていた様子。

fukinotou_1.jpeg

今年は、
すでに旬を終えようとしていますが、
春の味覚といえばまず “苦味” 。

今回は、
“フキノトウ” の持つ独特な香りと
ほろ苦さを生かしたシンプルな
一皿を紹介してみたいと思います。






〝 Spaghetti aglio,olio e peperoncino con “fukinotou” 〟
『フキノトウのスパゲッティ』

Spaghetti con fukinotou_2.jpeg


材料(1人前)

スパゲッティ(直径1.9mm)・・・100g 
ニンニク(約3mmの角切り)・・・小さじ1/2
赤唐辛子(カラブリア産)・・・1個
アンチョビペースト・・・小さじ1/2
フキノトウ・・・1~2個
イタリアンパセリ(3~4mmの角切り)・・・小さじ1
E.Vオリーブオイル・・・10cc
ボッタルガ(すりおろしたもの)・・・大さじ1杯 (なくても大丈夫ですが、美味しさは半減します。)
仕上げ用 トスカーナ産E.Vオリーブオイル・・・適量
仕上げ用 イタリアンパセリ(3~4mmの角切り)・・・適量






1. 鍋に湯を沸かし、塩を入れ、スパゲッティを茹で始めます。


2. フライパンにE.Vオリーブオイルとニンニクを入れ、中火にかけ、
アーリオ・オーリオを作っていきます。
ニンニクの良い香りが立ち登り始め、薄っすらとニンニクが色づき始めた所で、
軽く指先で潰した赤唐辛子を加え、唐辛子の辛味と香りをオイルへと移し、
続いてアンチョビを加え火にかけながらソテーし、アンチョビの生臭さを飛ばします。


olio d'oliva con aglio e acciughe.jpeg


3. フキノトウを5mm角に切り、
アンチョビの生臭さが飛んだ所でフキノトウを加え、強火にして更にソテーし、
フキノトウ自体が保つ水分とアクが飛んだ所で、パスタの茹で汁を適量加え、
強火のまま煮てオイルと水分を乳化した状態にして行きます。


soffrigere di fukinotou.jpeg


4. スパゲッティが茹で上がったら
水分をしっかり切って、
フキノトウのソースに加え、
火から外し、手早く全体を混ぜ合わせ、
予め温めて置いたお皿へと盛りつけます。







5. 盛り付けたスパゲッティの上からイタリアンパセリ、ボッタルガをふりかけ、
トスカーナ産のE.Vオリーブオイルを回しかければ完成です。

Ecco la pasta pronta !!

Spaghetti con fukinotou_3.jpeg

 




では、また次回もお楽しみに。

Ci vediamo, Ciao !!!








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ストロッツアプレーティ [イタリア料理]

Ciao, come sta?


今回は、〝Strozzapreti 〟『ストロッツアプレーティ』と呼ばれる、
一風変わった名前の手打ちパスタを紹介したいと思います。

〝strozza〟は、直訳すると 『 喉、気管』の事で〝prete〟は司祭の事。

リミニと呼ばれるリゾート地のすぐ下に位置するリッチョーネという街の、
小高い丘の上にある手打ちパスタで名を馳せるお店で修行した時に、
教えてもらったのがこのパスタ。

ネーミングの由来を教えてもらったところ、
「司祭のような聖職者でも、美味しすぎてガツガツ食べて喉に詰まらせてしまう」
要は、それくらい美味しいパスタだと言う事のようです。

リッチョーネの郷土の伝統料理でもあるこのパスタは、
そのお店でも一番の売りになっていて、1回で約100人前の仕込みを週に2~3回、
多い時には4回は仕込みました。
夏場の一番忙しい時期、朝は少し遅い10時頃からですが、
お昼の中休みを挟んで、夜は夜中の2時3時は当たり前のように働いたあの頃を、
今は少し懐かしく思います。




それでは、さっそく始めましょう!!


材料
【Strozzapreti用】
 小麦粉(〝0粉〟が理想的ですが当店では 〝00粉〟を使用。ご家庭では中力粉で)・・・500g
 卵黄・・・1/2個
 冷水(硬水)・・・約200cc

【Salsa用】
 Salsiccia(サルシッチャソーセージ)・・・100g
 赤玉ねぎ・・・1/4個
 ニンニク・・・1片
 ホールトマト(軽くミキサーにかけてから重量に対し0.2%の塩を加え裏漉しした物)・・・100cc
 E・Vオリーブオイル・・・10cc
 バター・・・2g
 パルミジャーノ・レッジャーノ(すりおろしたもの)・・・大さじ一杯弱
 黒粒コショウ・・・適量
 野菜のブロード(香味野菜とハーブでとった野菜のスープ)・・・適量
 


1. 卵黄と冷水をよく混ぜあわせておきます。
大きめのボールにふるいにかけた小麦粉を入れ、
合わせた卵水を上から加えて全体が均一になるまでよく混ぜあわせていきます。
混ぜ合わさり、ひとかたまりのボール状になってきたところでボールから取り出し、
作業台の上で捏ねていきます。
ある程度捏ね上がったところでラップを掛けて30分ほど休ませます。


2. 休ませたものを更に5~10分、
場合によってはもう少し長く捏ねていき表面が滑らかな、
張りのある状態になったら再度ラップを掛けて再度30分ほど休ませます。


3. 休ませたものが均一ななめらかな状態に仕上がっていない場合は、
再度捏ねる作業を繰り返します。
ただし捏ねる時間は、前回よりも短い時間で...。


4. 次に、捏ね上がった生地を作業台の上で伸ばしていきます。
下においた新聞が読める少し手前の薄さまで生地を伸ばし、
ローラーカッターか包丁を使い、生地をstriscione(リボン状)約3cmにカットします。


striscione_strozzapreti.jpeg


5. カットしたパスタの生地を1本左手に取り、
先端から螺旋状になるように巻き込んでいきます。
巻き込んだ先の部分が左手の中央にくるように持ち替えながら、
手をすり合わせるように右手を左手に添えて、右の手のひらから指先へ、
両手のひらでパスタを転がしながら(力をかけすぎないよう注意)
螺旋状にねじりながら形成し、
転がした右手の指先がパスタにあたる場所を、
右手の親指と人差指でつまみながらカットしていきます。

nell mano.jpeg

手のひらでパスタをねじって指先で切る、という作業を繰り返しながら、
ストロッツァプレーティを完成させます。


strozzapreti_1.jpeg

(準備しておいたポレンタ粉の中にカットしたパスタを落とし、ポレンタ粉に仕上がったパスタの余分な水分を吸収させていきます。表面の余分な水分が吸収されて表面が固まったパスタについた余分なポレンタ粉をざるを使って取りのぞいて使用します。 パスタは、その状態で冷凍しても使う事も可能です。)



6. パスタに合わせるサルサ=ソースを作っていきます。
冷たいフライパンに潰して芽を取り除いたニンニクと、E・Vオリーブオイルを入れて、
中火にかけて行きます。
にんにくの香りがオイルに移り、良い香りが漂ってきたところでニンニクを取り除き、
腸の皮を剥いてサルシッチャの中身を崩しながらフライパンに加えソテーしていきます。

salsiccia_1.jpeg

サルシッチャに火が入り全体に色が変わってきたところで、
繊維にそってカットした赤玉ねぎを加え、火が通り、しんなりするまで炒めていきます。
頃合いを見て、裏漉したトマトと野菜のブロードを加えて軽く煮込んでソースにします。



7. 鍋に湯を沸かし、塩を入れてストロッツァプレーティを茹でて行きます。
茹で上がったらソースのフライパンに加え、
このタイミングでバターと挽きたての黒粒コショウを加え、
全体をよく混ぜ合わせて火から外し、分量の1/3のパルミジャーノチーズを加えて、
軽く全体を混ぜ合わせたら、あらかじめ温めて置いたお皿へ...。

盛り付けたパスタに、
イタリアンパセリと、残り分量のパルミジャーノチーズ、
トスカーナ産のE・Vオリーブオイルを回しかければ完成です。



〝 Strozzapreti al ragù di salsiccia〟
『 サルシッチャのラグーソースで和えたストロッツァプレーティ』


Pronto !!

strozzapreti al regu_1.jpeg




Ciao , ci vediamo !!






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スパゲッティ カルボナーラ [イタリア料理]

Ciao !!
Come va?

Blogを見ていただいている皆様、なかなかアップできなくてすみません。
Blog、Blog、常に頭にあるのですが、なかなか・・・。
甘えないで頑張ります。

今年は全国的に暖冬。
ここ飛騨高山も例にもれずな感じですが、
それでも朝夕は寒さが増し、氷点下の日が続いています。

そんな寒さからか、
オーダーが多いのがチーズをたっぷり使った物や濃厚なラグーソース料理。
この寒さだもの、やっぱりそうなって当然ですよね !?

今回は、そんな寒い日に食べたくなるメニューの中から、
パスタの定番メニューでもありますが、



〝 Spaghetti alla Carbonara〟
『スパゲッティ カルボナーラ』を紹介しようと思います。

spaghetti alla carbonara_1.jpeg


材料 (一人前)

スパゲッティ (直径1.9mm)・・・100g
卵黄・・・2個
生クリーム・・・大さじ1杯(当店では夏場には使用しませんが冬場のみ加えています)
パルミジャーノ・レッジャーノ(すりおろしたもの)・・・大さじ1.5杯
ペコリーノ・ロマーノ(すりおろしたもの)・・・大さじ1.5杯
グワンチャーレ(7~8mmの角切り)・・15g(今回の写真はパンチェッタを使用しています)
E.Vオリーブオイル・・・10cc
黒粒コショウ・・・適量



1. 鍋に湯を沸かし塩を入れてスパゲッティをゆで始めます。


2.少し大きめのボウルに卵黄を入れて解きほぐし、
パルミジャーノとペコリーノ2種類のチーズと挽きたての黒コショウ、
(生クリーム)を加え、よく混ぜ合わせて置きます。


3.冷たいフライパンにE.Vオリーブオイルとグアンチャーレを入れて中火にかけ、
ソテーしていきます。

saltand panchetta.jpeg
 
余熱で火が入るので、↑上の写真のような少し手前の状態で火から外します。
目指すところは↓下の写真のような状態。

panchetta cotte.jpeg



4.火から外し、ワンクッション置いたグアンチャーレとE.Vオリーブオイルの油を
 卵液のボールに少しずつ加えながら、ホイッパーかゴムべらで手早くかき混ぜます。
 出来上がったら温かい場所に置いておきます。

salsa alla carbonara.jpeg


5.スパゲッティがゆで上がったら湯分をしっかり切って卵のソースに加え、
 ゴムべらで手早く混ぜながら卵に火を入れます。
 (もしここで卵に火が入りきらなかったらボールを湯煎の状態ににして火を素早く入れます。)


6.予め温めて置いたお皿に盛り付ける、上から黒コショウを挽きかければ完成です。

Ecco pronto !!


卵ソースを火にかけない作り方なので家庭でも比較的失敗なく作ることができます。
是非、チャレンジしてみてください。

次回も頑張ります。

Ci vediamo, Ciao !!








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秋の高山祭り [Informazioni]

Ciao !!

10月9日〜10日の2日間、
秋の高山祭が開催されました。


houmeitai.jpg



高山祭は、春の「山王祭」と
秋の「八幡祭」の二つを指す総称で、
1600年代後半が起源とされている、
ここ飛騨地域の伝統的なお祭りです。

kaguratai.jpg


















「八幡祭」は、旧高山城下町の北半分の氏神様である櫻山八幡宮の例祭で、
国の重要有形民俗文化財である11台の屋台(山車)が曳き揃えられ、
からくり奉納や、屋台(山車)の曳き廻し、伝統の装束をまとった人々が
町を練り歩く御神幸(祭行列)宵祭などの伝統行事も執り行われます。

yoimatsuri_yatai.jpg


日本三大美祭の1つと称される高山祭。
飛騨の匠の手によって生み出された、
絢爛豪華な祭り屋台は、一見の価値有りです。

yatai-chixyoukoku.jpg


今年は終わってしまいましたが、
来春と来秋の高山祭へは、是非 !!
足を運んでみて下さい。








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ジャガイモのニョッキ [イタリア料理]

Ciao !! Come va ?


今回は、前回の引き続きで当店のGniocchiの作り方をご紹介したいと思います。

IMG_1300.jpg




まずは、きれいに洗った
ジャガイモを片手鍋に移し、
ジャガイモが隠れるくらいの
ひたひたの水、
その水に対して1%相当の塩、
ローリエの葉を1〜2枚加え、
中火にかけます。







沸いたらジャガイモが鍋の底でポコポコ揺れるくらいの弱火にし、
更にゆっくり時間をかけて茹でていきます。
竹串等で刺して、ジャガイモの中心に串が違和感なく通る状態になったら、
ジャガイモを別の鍋か耐熱皿に取り出し、予め150℃に温めておいたオーブンで
ジャガイモの表面の余分な水分が飛ぶまで5〜6分加熱します。

ジャガイモが熱々なので火傷しないように気をつけながら、熱いうちに皮を剥き、
ポテトマッシャーにかけた後、目の細かい裏ごし器に2度かけて行きます。
( 家庭で作る場合は1回でもOKです。)

ジャガイモは冷めると加熱によって溶けていたペクチン質が再び固まり
粘りが出てきてしまうので、ジャガイモがどんなに熱くても、
この作業だけは一気にやってしまうのがとても大切。
ニョッキ作りにおいての一番重要なポイントです。


あらかじめ裏ごししたジャガイモ 500g に対して、
M玉 1個の卵と0.8%の塩、25gのパウダー状パルミジャーノチーズ、
極々少量のナツメグパウダーを良く混ぜ合わせた卵液にし、
イタリア産の “00”粉 (ジャガイモに対して1/2の量)を、
目の細かい振るいかけて予め準備し、
裏ごししたジャガイモを大きめのボールに移し、
卵液を加え、全体が均一になるまでよく混ぜあわせます。

均一な状態になったら、
振るっておいた “00”粉を数回に分けて混ぜ合わせながら加えて行き、
あまり捏ねすぎないように気をつけながら塊へとまとめあげます。

IMG_1303.jpg




まとまった塊から
扱いやすい分量を取り分け、
打粉をした作業台の上で、
両手で転がしながら
細長い円柱形になるよう
均一に伸ばしていきます。








伸ばしたものを粉を叩いたスケッパーで適量にカットし、
フォークの背や専用の器具を用いてニョッキの形へと形成していきます。

IMG_1305.jpg


ニョッキを作ってすぐに食べる場合は、すぐに塩湯でボイルすればいいのですが、
形成してしばらく時間を置く場合も、同じようにすぐに塩湯で一度ボイルして冷水に取り、
粗熱をとった後に、もう1度水を変え、冷水に浸った状態で冷蔵庫に保管します。
これを食べる直前にニョッキが温まるまで再び塩湯でボイルします。
(この方法で2〜3日は保管できます。)

大量に作ってしまい、ニョッキが残ったり余ってしまう場合には、
ボイルせず、生のままのニョッキに打粉を少し多めにふり、
バットなどに重ならないよう綺麗に並べ冷凍庫で冷凍すれば、
1ヶ月位は美味しくたべられます。
(冷凍したニョッキを食べるときは解凍しないで
冷凍の状態のまま塩湯でボイルして下さい。)

Gniocchi di patate alla Bolognese.jpg


今回紹介したニョッキのレシピの分量は、ボロネーゼソースなどのずっしり重いソースや、
チーズをたっぷり使った濃厚なソースと合わせる事を前提とした配合です。

Gniocchi di patate ai burro di salvia.jpg





...と同時に、初心者の方でも
チャレンジしやすく
扱い易い配合です。




IMG_1301.jpg


トライして、もっと柔らかい食感のニョッキにしたい場合には、
ジャガイモに加える小麦粉の量を少なくし、
つなぎが減る分を卵でカバーするなどして調整したり、
パルミジャーノチーズはニョッキのコクや旨味を増すためのものなので、
パルミジャーノチーズが手に入らない場合には特に加えず作っても問題ありません。


自分なりのオリジナルの配合を見つけるのも又、料理の醍醐味です。

え〜っ、次回は……??? (笑 )(汗)
次回のお楽しみに ! !

Ciao !!





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